バリュエーション
バリュエーションのイメージ
事業価値 + 非事業用資産 = 企業価値
企業価値 − 債権者価値 = 株主価値
非事業用資産とは
会社が保有する資産のうち、評価対象の事業に使っていない、または事業を続けるために必要な水準を超えて保有している資産です。例えば、事業に使っていないゴルフ会員権、趣味目的で保有するフェラーリなどの車両、遊休不動産、事業運営に必要な額を超える余剰現預金などが挙げられます。
資産の名称だけで判断せず、実際の用途や必要性を確認します。事業用の車両や必要な運転資金まで、非事業用資産として扱うわけではありません。
ネットキャッシュ = 現預金等 − 有利子負債
この図では、左上の「非事業用資産」に含まれる現預金等と、右上の「債権者価値」に含まれる有利子負債の差額に当たります。非事業用資産には不動産なども含まれるため、その全額を指すわけではありません。
評価に用いる現預金等の範囲や、事業運営に必要な資金を除くかどうかは、評価の前提に合わせて確認します。
概念を示す図であり、面積は特定の会社の評価額を表していません。ここでは企業価値を、事業価値に非事業用資産の価値を加えたものとして整理しています。柳澤賢仁『これで安心!M&Aを成功させる10のチェックポイント』の図をもとに再構成。
不動産の価格を第三者に鑑定してもらうように、会社や株式の価値についても、取引当事者から独立した立場での評価が必要になる場面があります。
株式会社柳澤総合研究所は、株式譲渡、グループ内の組織再編、資金調達などの目的に応じて、事業価値・企業価値・株主価値を評価します。評価額だけでなく、その前提、計算の根拠、評価方法を選んだ理由を報告書にまとめてご説明します。
まず確認するのは、何のための評価か
同じ会社でも、評価の目的、取引の当事者、株主の立場、評価基準日によって、採用すべき方法や検討事項は変わります。M&Aの参考となる価値を知りたいのか、関係者間の取引価格を税務の観点から検討したいのか。計算を始める前に、評価の目的を明確にします。
取引価格の根拠を整理したい
オーナーと会社の間の株式譲渡、グループ企業間の取引など。取引関係と税務上の論点を確認し、価格の妥当性を検討します。
組織再編のために評価したい
事業の移転やグループ内の再編、合併比率・株式交換比率の算定など。対象となる事業や株式を明確にし、評価します。
M&A・資金調達に備えたい
事業計画や類似企業の情報を踏まえ、価値を算定します。交渉のための参考価値と、最終的に合意する取引価格は区別して考えます。
相続税評価を依頼したい
非上場株式について、財産評価基本通達に基づく評価に対応します。会社の規模や資産構成、株主の状況等を確認します。
評価方法は、目的に合わせて選びます
企業価値評価の基本となるのは、次の3つのアプローチです。評価の目的や対象会社の状況に応じて、適用できる方法と採用する理由を明らかにします。
01 インカム・アプローチ(収益方式)
将来の収益やキャッシュフローに着目する方法です。DCF法では、事業計画をもとに将来のキャッシュフローを現在価値に換算します。計画の実現可能性、割引率、継続価値などの前提が評価結果を左右します。
02 ネットアセット・アプローチ(純資産方式)
資産と負債の差額に着目する方法です。時価純資産法では、帳簿価額をそのまま使うのではなく、資産・負債の時価や必要な調整を検討します。将来の収益力をどこまで反映できるかにも留意します。
03 マーケット・アプローチ(比準方式)
類似する上場会社や取引の情報を用いて評価する方法です。EBITDA等に対する倍率を用いる場合も、比較対象の事業内容、規模、成長性、財務状況などを確認し、比較の妥当性を検討します。
配当還元・税務上の評価にも対応します
当社では、基本の3つのアプローチに加え、少数株主の立場や税務上の取扱いも踏まえ、配当還元方式や財産評価基本通達による評価まで選択肢に含めます。M&Aだけでなく、関係者間の取引や相続・贈与など、幅広い評価目的に対応します。
配当還元方式
株主が受け取る配当に着目して株式の価値を評価する方法です。株主の支配力や配当の実態、評価の目的に応じて適否を検討します。広い分類では収益方式の一部に位置づけられます。
財産評価基本通達による方式
相続税・贈与税の計算に用いる非上場株式の評価です。会社の規模、資産構成、株主の状況等に応じ、類似業種比準方式、純資産価額方式、配当還元方式などを検討します。他の税目に関する取引で参照する場合には、その税目の取扱いや必要な修正を別途確認します。
配当還元は広い意味ではインカム・アプローチに含まれます。財産評価基本通達にも純資産・比準・配当還元の考え方が含まれますが、ここでは評価目的に応じた選択肢として分けてご紹介しています。
なぜその方法なのかを、報告書に残す
評価方法が変われば、評価額が大きく異なることもあります。希望する金額に合わせて方法を選ぶのではなく、取引の内容と評価目的に照らして合理的な方法を選ぶことが、第三者評価の重要な役割です。
税務上の検討が必要な案件では、ネットワークメンバーファームである柳澤国際税務会計事務所と連携します。第三者が作成した報告書であっても、税務当局の判断を拘束するものではありません。前提となる事実と評価方法の根拠を説明できるようにすることを大切にしています。
成果物は、評価の根拠が分かる報告書
- 評価結果の要約 — 評価対象と算定結果を整理します。
- 前提条件 — 目的、基準日、使用資料、株主・取引関係を明記します。
- 評価方法の選択 — 検討した方法と、採用・不採用の理由を説明します。
- 評価計算・附属資料 — 計算過程と根拠資料をまとめます。
ご依頼時に用途と必要な調査範囲を確認し、資料の確認・評価・報告書の作成を進めます。納品時には結果と前提をご説明します。簡易評価については、成果物の範囲を事前に個別に定めます。
これまでの対応実績
料金の目安
| 初回のご相談 | 無料 |
|---|---|
| バリュエーション・評価報告書 DCF法・時価純資産法・比準方式など | 200万円〜 (税込220万円〜) |
| 相続税評価 財産評価基本通達に基づく非上場株式の評価 | 30万円〜 (税込33万円〜) |
| スタートアップ向け簡易評価 | 10万円〜 (税込11万円〜) |
税別金額と税込金額を併記しています。スタートアップ向け簡易評価は、起業家支援として、目的・検討範囲・成果物を限定して行うものです。対象会社の状況、評価目的、評価方法、資料量等を確認し、着手前にお見積もりします。
企業価値の評価について、お聞かせください。
まずはメールで問い合わせる
評価の目的、対象となる会社、ご希望の時期などをお知らせください。必要な資料、対応範囲と費用をご案内します。
お問い合わせの送信だけで料金は発生しません。
