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CAUCHYE ASIA PTE. LTD. 代表 木村優様
木村優様
写真出典:京都大学「ザッツ・京大」(2022年9月28日)

助言だけでなく、同じチームの一員として。
国内での挑戦から、世界へ向けた一歩まで。

柳澤先生に相談するようになったのは、2021年頃です。当時、私は京都大学の大学院で学びながら、ブロックチェーンの開発に取り組んでいました。新しい技術を実際の事業にしていくには、開発だけでなく、税務や法務、事業を運営する組織についても考える必要がありました。

先生はすでに日系クリプトスタートアップの海外展開を多数支援されていて、私たちもチームの下島と一緒に相談するようになりました。一般的な会社の税務だけでは整理しにくい問題について、事業の内容を理解しながら話ができたことが、お付き合いの出発点です。

日本で事業を進める方法を、一緒に考える

最初から海外移住を決めていたわけではありません。大学院での研究もあり、当初は日本にいながら事業を進める方法を探していました。

当時の課題の一つが、暗号資産を保有する法人に関する期末の評価益への課税でした。トークンを売却して現金を得ていなくても、評価額によって納税負担が生じ得る。そのような制度のもとで、開発を続け、プロジェクトを運営するためには、どのような体制が考えられるのか。先生と検討を重ねました。

そこで柳澤先生から提案していただいたのが、有限責任事業組合(LLP)を活用する方法でした。当時はDAO(分散型自律組織)が注目を集めていましたが、DAOと名乗れば日本の課税関係から離れられるわけではありません。「人格のない社団等」に該当した場合の法人税の扱いも、先生と検討していた論点の一つでした。

そうした懸念も踏まえ、組織の形と課税関係を整理したうえで国内で事業を進めるために、あえてLLPを選んだのです。柳澤先生の提案をもとに「Botany LLP」を組成し、私と下島、そして先生の3人が組合員となりました。先生は外部から助言する立場にとどまらず、ご自身もプロジェクトに参画されたのです。

組合契約や登記の準備を進める一方で、トークンの扱いについて弁護士とも確認しながら、具体的な体制を整えていきました。柳澤先生は助言するだけでなく、ご自身も組合員として事業上のリスクを引き受け、私たちと同じ立場でプロジェクトを進めてくださいました。仕組みを提案して終わりではなく、その実行にも一緒に取り組む関係でした。

「国内で」から「世界へ」。前提が変わっても相談できる

その後、私自身が大学院を休学し、シンガポールへ移ることを決めました。ブロックチェーンの事業では、開発者も利用者も世界中にいます。日本国内を前提に考えていたところから、最初から世界市場を目指す方向へ、事業の進め方を変えたのです。

柳澤先生には、その方針変更にも対応していただきました。国内での取り組みを踏まえながら、海外で事業を進める体制や、私自身の移住に必要なことを整理していただきました。

シンガポールへの移住と現地での起業にあたっては、柳澤先生が展開するOneAsiaのネットワークを通じてサポートしていただきました。日本側の税務の検討から現地での手続きまで、つながった形で相談できました。

現在も私はシンガポールに住み、ここを拠点に活動しています。柳澤先生に支援していただいた移住が、今の活動の土台にもなっています。

起業して事業を進めていると、最初に考えたとおりにはいかず、前提や優先順位が変わることがあります。それまでの経緯を知っている先生に、次の方向を相談できることは心強かったです。

事業の話も、帰国したときの食事も

柳澤先生との関係は、手続きや税務の相談だけではありません。日本に帰ったときには事務所に集まったり、近くで食事をご一緒したりすることもありました。ほかの起業家も交え、事業の近況やこれからやりたいことを話せる機会でした。

先生は起業家の挑戦に関心を持ち、技術や事業の可能性についても率直に話をしてくださいます。私のことを「天才だな」と言われて、「いや、僕は秀才です」と返したこともあります。そんなやり取りができる距離感も、先生との関係らしいところだと思います。

ちなみに、先生は私のことをいつも「木村優」とフルネームで呼びます。今回、その理由を聞いたら、「いつか歴史に名前を残すような仕事をすると思っているから」とのことでした。ずいぶん大きな期待ですが、その期待に応えられるような仕事をしていきたいですね。

Botany LLPの頃から、シンガポールへの移住、その後の活動へと状況は変わってきましたが、今も相談する関係が続いています。事業の初期から同じチームで考えてきた方として、これからの挑戦についてもお話ししていきたいと思っています。

木村 優様 プロフィール

CAUCHYE ASIA PTE. LTD. 代表

京都大学経済学部在学中の2018年に、国内でブロックチェーン関連の事業を開始。京都大学経営管理大学院を経て、同大学大学院情報学研究科博士後期課程へ進学。機械学習・人工知能、とりわけマルチエージェント強化学習とブロックチェーンへの応用に関心を持ち、研究と開発に取り組む。博士課程を休学し、柳澤国際税務会計事務所の支援を受けてシンガポールへ移住。現在もシンガポール在住。

シンガポール法人CAUCHYE ASIA PTE. LTD.の代表として、独自ブロックチェーンと暗号資産の開発などに取り組み、現在ではシンガポールの建設現場に資材をリースするファンドを組成するなどReal World Asset運用の事業も行っている。京都大学のインタビューでは、盗難の危険にさらされた約5億円相当の暗号資産を、独自のプログラムによって救出した経験も紹介されている。

関連紹介:京都大学公式インタビュー / 京都大学経営管理大学院「在校生の声」

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