組合契約という言葉が指す4つの制度
日本語で「組合」と呼ばれる契約は一つではありません。任意組合(民法)、匿名組合(商法)、有限責任事業組合(LLP)、投資事業有限責任組合(LPS)は、根拠法も成立要件も別に定められています。中心となる民法の条文は次のとおりです。
「組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる。」(民法667条)
匿名組合・LLP・LPSも、別の条文(商法535条、有限責任事業組合契約に関する法律3条、投資事業有限責任組合契約に関する法律3条)が独自に成立要件を定めています。名称は「組合」を共有しますが、根拠法・出資の帰属・責任の範囲・税務上の扱いは一様ではありません。
骨格:4種類を並べる
論点ごとに条文・通達の定めを並べると、次のようになります。
| 論点 | 任意組合 | 匿名組合 | LLP | LPS |
|---|---|---|---|---|
| 根拠法 | 民法667条 | 商法535条 | 有限責任事業組合契約に関する法律3条 | 投資事業有限責任組合契約に関する法律3条 |
| 契約の成立要件 | 出資をして共同の事業を営むことを約する(667条) | 出資をし、営業から生ずる利益を分配することを約する(535条) | 個人又は法人が出資して、それぞれの出資の価額を責任の限度として共同で営利を目的とする事業を営むことを約し、それぞれの出資に係る払込み又は給付の全部を履行することによって効力を生ずる(3条) | 出資を行い、共同で次に掲げる事業の全部又は一部を営むことを約することにより効力を生ずる(3条) |
| 出資の帰属 | 総組合員の共有に属する(668条) | 営業者の財産に属する(536条) | 56条により民法668条ほかを準用 | 16条により民法668条ほかを準用 |
| 業務執行への関与 | 組合員の過半数で決定し各組合員が執行、又は委任を受けた業務執行者が決定・執行(670条) | 営業者の業務を執行し、又は代表することができない(536条) | 総組合員の同意により決定するのが原則だが、重要な財産の処分・譲受け及び多額の借財以外の事項は組合契約書で同意不要の定めが可能。組合員がこの決定に基づき執行する(12条・13条) | 組合の業務は無限責任組合員が決定・執行(7条) |
| 責任の範囲 | 各組合員に対し損失分担の割合又は等しい割合で権利行使可(675条) | 営業者の行為について第三者に対し権利義務を有しない(536条)。ただし氏名等の使用を許諾した場合は例外がある(537条) | 出資の価額を限度に組合の債務を弁済する責任(15条) | 無限責任組合員が数人あるときは連帯責任、有限責任組合員は出資の価額を限度に責任(9条) |
| 損益分配の割合 | 定めがないときは各組合員の出資の価額に応じて定める(674条) | 明記なし | 総組合員の同意による別段の定めがない限り、会計帳簿記載の履行済み出資の価額に応じて定める(33条) | 16条により民法674条を準用 |
| 所得税の通達上の扱い | 36・37共-19(分配割合に応じた利益・損失の額)・36・37共-19の2(各種所得の金額の計算上総収入金額又は必要経費に算入) | 36・37共-21(原則雑所得) | 36・37共-19(任意組合等) | 36・37共-19(任意組合等) |
| 法人税の通達上の扱い | 14-1-1(利益・損失が直接帰属) | 14-1-3(分配・負担額を各期益金・損金に算入) | 14-1-1(任意組合等) | 14-1-1(任意組合等) |
| 損失の制限 | 個人41条の4の2/法人67条の12 | 41条の4の2の「組合契約」の定義には無いが、同条には「これに類する者で政令で定めるものを含む」という政令委任がある/法人67条の12に含まれる | 個人27条の2/法人67条の13 | 個人41条の4の2/法人67条の12 |
匿名組合の出資はどこに帰属するか
4種類のうち、出資の帰属を営業者一人の財産に定めるのは匿名組合だけです。商法536条は「匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。」と定めています。任意組合は「総組合員の共有に属する」(民法668条)とし、LLP・LPSもそれぞれ民法668条を準用しています(有限責任事業組合契約に関する法律56条、投資事業有限責任組合契約に関する法律16条)。匿名組合員の出資だけが共有関係に入りません。
商法536条はさらに「匿名組合員は、営業者の業務を執行し、又は営業者を代表することができない。」「匿名組合員は、営業者の行為について、第三者に対して権利及び義務を有しない。」とも定めています。ただし商法537条は、匿名組合員が自己の氏若しくは氏名又は商号を営業者の商号に用いることを許諾した場合に、その使用以後に生じた債務について営業者と連帯して弁済する責任を負うという例外を置いています。詳細は匿名組合の税務をご参照ください。
通達がいう「任意組合等」に匿名組合は入るか
所得税基本通達・法人税基本通達は任意組合・LPS・LLPをまとめて「任意組合等」と呼び、匿名組合を含めていません。所得税基本通達36・37共-19の注1は次のように定めています。
「任意組合等とは、民法第667条第1項《組合契約》に規定する組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項《投資事業有限責任組合契約》に規定する投資事業有限責任組合契約及び有限責任事業組合契約に関する法律第3条第1項《有限責任事業組合契約》に規定する有限責任事業組合契約により成立する組合並びに外国におけるこれらに類するものをいう。」
法人税基本通達14-1-1の注もほぼ同じ文言で「任意組合等」を定義しています。
「任意組合等とは、民法第667条第1項に規定する組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項に規定する投資事業有限責任組合契約及び有限責任事業組合契約に関する法律第3条第1項に規定する有限責任事業組合契約により成立する組合並びに外国におけるこれらに類するものをいう。」
いずれの注にも匿名組合契約は挙げられていません。匿名組合員が受ける利益の分配は所得税基本通達36・37共-21が別に定めており、「匿名組合契約に基づく営業者から受ける利益の分配は雑所得とする」ことを原則としています。4種類を2グループに分ける境目は、通達の「任意組合等」がどこまでを指すかにあります。任意組合の税務は任意組合の税務をご参照ください。
損失の取り込み制限はどの条文がどこまで及ぶか
組合事業の損失を出資者の側で取り込めるかは、租税特別措置法の複数の条文が「個人か法人か」「どの組合類型か」で制限しています。
LLPの個人組合員については措置法27条の2が、不動産所得・事業所得・山林所得の損失の金額として政令で定める金額があるときは、そのうち出資の価額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額を超える部分を必要経費に算入しないと定めています。個人の特定組合員の不動産所得は措置法41条の4の2が別に制限を置いていますが、その「組合契約」は民法上の組合契約と投資事業有限責任組合契約及び外国におけるこれらに類する契約(政令で定めるものを含む。)を指し、匿名組合契約は挙げられていません。
法人については措置法67条の12が、特定組合員又は特定受益者に該当する場合で、次の場合に該当するときに、組合等損失額の損金算入を制限しています。
「その組合契約に係る組合事業又は当該信託につきその債務を弁済する責任の限度が実質的に組合財産(匿名組合契約等にあつては、組合事業に係る財産)又は信託財産の価額とされている場合その他の政令で定める場合」(租税特別措置法67条の12)
損金不算入の対象になる金額は、出資の価額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額を超える部分が原則ですが、次の場合に該当するときは、その超える部分ではなく組合等損失額そのものが対象になります。
「(当該組合事業又は当該信託財産に帰せられる損益が実質的に欠損とならないと見込まれるものとして政令で定める場合に該当する場合には、当該組合等損失額)」(租税特別措置法67条の12)
同条の「組合契約」の定義は次の節で扱います。LLPの法人組合員については措置法67条の13が別に定めています。組合出資の例は航空機リースの税務やSPCの税務をご参照ください。
誰が組合員かで、見るべき条文はどう変わるのか
組合の当事者は、通常、所得税法2条と法人税法2条が定める4区分(居住者・非居住者・内国法人・外国法人)のいずれかに当たります。所得税法2条は、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人を居住者と定め、居住者以外の個人を非居住者と定めています。法人税法2条は、国内に本店又は主たる事務所を有する法人を内国法人と定め、内国法人以外の法人を外国法人と定めています。同条はこのほか人格のない社団等も別に定義しており、この記事は4区分に絞って扱います。
| 当事者 | 定義 | 見るべき条文・通達 | 押さえどころ |
|---|---|---|---|
| 居住者 | 国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人 | 所得税法2条(定義)、所得税基本通達36・37共-19ほか、租税特別措置法41条の4の2 | 任意組合等の組合員は分配割合に応じて各種所得に算入し(36・37共-19ほか)、匿名組合員が受ける利益の分配は原則として雑所得になります(36・37共-21) |
| 非居住者 | 居住者以外の個人 | 所得税法2条(定義)、161条(国内源泉所得)、164条(非居住者に対する課税の方法) | 恒久的施設の有無で、総合課税・分離課税の対象になる国内源泉所得の範囲が変わります |
| 内国法人 | 国内に本店又は主たる事務所を有する法人 | 法人税法2条(定義)、法人税基本通達14-1-1ほか、租税特別措置法67条の12 | 組合等損失額の損金算入が制限される場合があります |
| 外国法人 | 内国法人以外の法人 | 法人税法2条(定義)、138条(国内源泉所得)、141条(課税標準) | 恒久的施設の有無で、課税標準に含める国内源泉所得の範囲が変わります |
非居住者・外国法人は、恒久的施設の有無によって見るべき国内源泉所得の範囲がさらに分かれます。所得税法164条は次のように定めています。
「非居住者に対して課する所得税の額は、次の各号に掲げる非居住者の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得について、次節第一款(非居住者に対する所得税の総合課税)の規定を適用して計算したところによる。」(所得税法164条)
「次の各号に掲げる非居住者が当該各号に定める国内源泉所得を有する場合には、当該非居住者に対して課する所得税の額は、前項の規定によるもののほか、当該各号に定める国内源泉所得について第三節(非居住者に対する所得税の分離課税)の規定を適用して計算したところによる。」(所得税法164条)
恒久的施設を有する非居住者と有しない非居住者とでは、総合課税の対象になる国内源泉所得と分離課税の対象になる国内源泉所得の範囲が異なります。法人税法141条も同じ作りで、恒久的施設を有する外国法人と有しない外国法人とで課税標準に含める国内源泉所得の範囲を分けています。
「外国法人に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の課税標準は、次の各号に掲げる外国法人の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得に係る所得の金額とする。」(法人税法141条)
組合員が非居住者又は外国法人であるとき、組合契約に基づく所得は所得税法161条が列挙する国内源泉所得の一つとして課税の対象になるかどうかが検討されます。任意組合について、同条は次のように定めています。
「民法第六百六十七条第一項(組合契約)に規定する組合契約(これに類するものとして政令で定める契約を含む。以下この号において同じ。)に基づいて恒久的施設を通じて行う事業から生ずる利益で当該組合契約に基づいて配分を受けるもののうち政令で定めるもの」(所得税法161条)
組合の類型ごとに、この国内源泉所得としての位置づけと源泉徴収の条文の作りを整理すると次のとおりです。
| 組合の類型 | 非居住者・外国法人が受けるものが国内源泉所得のどこに掲げられているか | 源泉徴収の条文の作り |
|---|---|---|
| 任意組合 | 所得税法161条が「民法第六百六十七条第一項(組合契約)に規定する組合契約(これに類するものとして政令で定める契約を含む。以下この号において同じ。)に基づいて恒久的施設を通じて行う事業から生ずる利益で当該組合契約に基づいて配分を受けるもののうち政令で定めるもの」を掲げています | 所得税法212条に、配分をする者を支払をする者とみなす定めがあります |
| 匿名組合 | 所得税法161条が「国内において事業を行う者に対する出資につき、匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。)に基づいて受ける利益の分配」を別に掲げています | 所得税法212条は「非居住者に対し国内において第百六十一条第一項第四号から第十六号まで(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得……の支払をする者」に源泉徴収義務を課しており、匿名組合の分配もこの範囲に入ります。212条のみなし支払の定めは、組合契約に基づく配分について置かれています |
| LPS | 租税特別措置法41条の21は、投資組合契約(投資事業有限責任組合契約及び外国組合契約)に基づいて受けるものが、任意組合の組合契約に基づく利益と同じ国内源泉所得であることを前提とした定めを置いています(所得税法161条) | 投資組合契約に基づいて受ける国内源泉所得が212条のみなし支払規定の対象になることを、41条の21自身が前提にしています |
| LLP | 所得税法161条の括弧書きが「これに類するものとして政令で定める契約を含む」とし、範囲を政令に委ねています | LLPの契約がこの政令委任の範囲に含まれるかどうかは、条文の文言だけでは確定せず、政令の定めによります |
任意組合とLLP・LPSは、根拠法が民法667条(任意組合)と有限責任事業組合契約に関する法律3条(LLP)・投資事業有限責任組合契約に関する法律3条(LPS)という別の法律に分かれます。161条の括弧書きが「これに類するものとして政令で定める契約を含む」と定めるのは、民法667条の組合契約そのものではない契約を政令で定める範囲で取り込むためであり、その政令の中身までは条文自体には書かれていません。これに対しLPSについては、租税特別措置法41条の21が次のとおり「投資組合契約」を定義したうえで、それに基づいて受けるものが161条の同じ国内源泉所得であることを前提とした定めを置いています。
「投資事業有限責任組合契約に関する法律第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約及び外国組合契約をいう。」(租税特別措置法41条の21)
41条の21は、この投資組合契約に基づいて恒久的施設を通じて事業を行う非居住者・外国法人のうち一定の要件を満たすものについて、所得税を課さないと定めています。同条はさらに次のように定めています。
「…投資組合契約に係る投資組合の無限責任組合員で所得税法第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得の同号に規定する配分の取扱いをする者…」(租税特別措置法41条の21)
「…投資組合契約に基づいて受ける所得税法第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得の同法第二百十二条第五項の規定により支払があつたものとみなされる日…」(租税特別措置法41条の21)
外国法人については、租税特別措置法67条の16が同じ投資組合契約を前提に、法人税を課さない特例を置いています。
「投資組合契約(第四十一条の二十一第四項第一号に規定する投資組合契約をいう。以下この条において同じ。)を締結している組合員である外国法人で、当該投資組合契約に基づいて恒久的施設を通じて事業を行うもののうち第四十一条の二十一第一項各号に掲げる要件を満たすものが有する法人税法第百三十八条第一項第一号に掲げる国内源泉所得(同項第二号から第六号までに掲げる国内源泉所得に該当するもの並びに所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号までに掲げる国内源泉所得に該当するものを除く。)で当該恒久的施設に帰せられるもの(次項において「対象国内源泉所得」という。)については、法人税を課さない。」(租税特別措置法67条の16)
法人税法138条と法人税法施行令は、次のとおり同じ括弧書きの除外を置いています。
「国内にある資産の運用又は保有により生ずる所得(所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号まで(国内源泉所得)に該当するものを除く。)」(法人税法138条)
「次に掲げる資産の運用又は保有により生ずる所得(所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号まで(国内源泉所得)に該当するものを除く。)は、法第百三十八条第一項第二号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得に含まれるものとする。」(法人税法施行令177条)
両条とも除外の範囲は同じ文言で書かれています。この除外が組合契約に基づく利益にどう関係するかは、この記事の範囲を超えます。所得税法161条は、民法667条の組合契約に基づく利益と匿名組合契約に基づく利益の分配とを、同じ条の中でそれぞれ別に掲げていますが、法人税法138条には組合契約に関する定めは置かれていません。
租税特別措置法67条の12は、法人の組合員について「組合契約」という言葉を別に定義しています。
「組合契約民法第六百六十七条第一項に規定する組合契約及び投資事業有限責任組合契約に関する法律第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約並びに外国におけるこれらに類する契約(政令で定めるものを含む。)並びに匿名組合契約等をいう。」(租税特別措置法67条の12)
この定義は、民法667条の組合契約と投資事業有限責任組合契約に関する法律3条の投資事業有限責任組合契約、これらに類する外国の契約(政令で定めるものを含む)、並びに匿名組合契約等を並べています。有限責任事業組合契約に関する法律3条の契約は、この条文の文言には現れません。161条の括弧書きと同じく、この条文にも政令への委任があり、どこまでが条文の文言で確定し、どこから先が政令に委ねられているかを示す書きぶりは、条文ごとに異なります。
外国の組合はどう扱われるか
前掲の注は任意組合等の範囲に「外国におけるこれらに類するもの」を含めています。ただし外国法に基づく組織体がそもそも外国法人に該当する場合は話が変わります。裁判所ウェブサイトが公表する最高裁判所第二小法廷 平成27年7月17日判決の裁判要旨は次のように記しています。
「外国法に基づいて設立された組織体が所得税法2条1項7号及び法人税法2条4号に定める外国法人に該当するか否かは,まず,①当該組織体に係る設立根拠法令の規定の文言や法制の仕組みから,当該組織体が当該外国の法令において日本法上の法人に相当する法的地位を付与されていること又は付与されていないことが疑義のない程度に明白であるか否かを検討して判断し,これができない場合には,②当該組織体が権利義務の帰属主体であると認められるか否かについて,当該組織体の設立根拠法令の規定の内容や趣旨等から,当該組織体が自ら法律行為の当事者となることができ,かつ,その法律効果が当該組織体に帰属すると認められるか否かという点を検討して判断すべきである。」
この事件では米国デラウェア州のリミテッド・パートナーシップが外国法人に該当すると判断され、当該賃貸事業に係る所得の金額の計算上生じた損失の金額を、出資した者の所得の金額から控除することはできないとされました。外国の組合が任意組合等に入るのか、外国法人に該当する別の組織体になるのかは、設立準拠法を個別に見なければ分かりません。この記事は射程を外国の組合一般に広げません。
実務で迷いが生じるところ
- 措置法41条の4の2にいう「特定組合員」から除かれるのは、重要な財産の処分若しくは譲受け又は多額の借財に関する業務の執行の決定に関与し、かつ、当該業務のうち契約締結の交渉その他の重要な部分を自ら執行する組合員です。措置法67条の12では、これに加えて「その他の政令で定める組合員」も除かれます。
- ある契約が「匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。)」に当たるかは、所得税法施行令まで確認する必要があります。
- 外国の組織体が外国法人に該当するかは、最高裁平成27年7月17日判決の2段階の枠組みで、設立準拠法の条文を確認する必要があります。
根拠条文
- 民法 第667条第1項(組合契約)/引用した文言:「組合契約は、各当事者が出資をして共同の事業を営むことを約することによって、その効力を生ずる。」
- 民法 第668条第1項(組合財産の共有)/引用した文言:「各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。」
- 民法 第674条第1項(組合員の損益分配の割合)/引用した文言:「当事者が損益分配の割合を定めなかったときは、その割合は、各組合員の出資の価額に応じて定める。」
- 民法 第675条第2項(組合の債権者の権利の行使)/引用した文言:「組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合又は等しい割合でその権利を行使することができる。ただし、組合の債権者がその債権の発生の時に各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、その割合による。」
- 商法 第535条第1項(匿名組合契約)/引用した文言:「匿名組合契約は、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる。」
- 商法 第536条第1項(匿名組合員の出資及び権利義務)/引用した文言:「匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。」
- 商法 第536条第3項(匿名組合員の出資及び権利義務)/引用した文言:「匿名組合員は、営業者の業務を執行し、又は営業者を代表することができない。」
- 商法 第536条第4項(匿名組合員の出資及び権利義務)/引用した文言:「匿名組合員は、営業者の行為について、第三者に対して権利及び義務を有しない。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第3条第1項(有限責任事業組合契約)/引用した文言:「有限責任事業組合契約(以下「組合契約」という。)は、個人又は法人が出資して、それぞれの出資の価額を責任の限度として共同で営利を目的とする事業を営むことを約し、各当事者がそれぞれの出資に係る払込み又は給付の全部を履行することによって、その効力を生ずる。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第15条第1項(組合員の責任)/引用した文言:「組合員は、その出資の価額を限度として、組合の債務を弁済する責任を負う。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第33条第1項(組合員の損益分配の割合)/引用した文言:「組合員の損益分配の割合は、総組合員の同意により、経済産業省令で定めるところにより別段の定めをした場合を除き、会計帳簿に記載された各組合員が履行した出資の価額に応じて定める。」
- 投資事業有限責任組合契約に関する法律 第3条第1項(投資事業有限責任組合契約)/引用した文言:「投資事業有限責任組合契約(以下「組合契約」という。)は、各当事者が出資を行い、共同で次に掲げる事業の全部又は一部を営むことを約することにより、その効力を生ずる。」
- 投資事業有限責任組合契約に関する法律 第7条第1項(業務の決定及び執行の方法等)/引用した文言:「組合の業務は、無限責任組合員が決定し、これを執行する。」
- 投資事業有限責任組合契約に関する法律 第9条第1項(組合員の責任)/引用した文言:「無限責任組合員が数人あるときは、各無限責任組合員は組合の債務について連帯して責任を負う。」
- 投資事業有限責任組合契約に関する法律 第9条第2項(組合員の責任)/引用した文言:「有限責任組合員は、その出資の価額を限度として組合の債務を弁済する責任を負う。」
- 投資事業有限責任組合契約に関する法律 第16条第1項(民法の準用)/引用した文言:「組合については、民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条の二から第六百六十九条まで(他の組合員の債務不履行、組合員の一人についての意思表示の無効等、組合財産の共有及び金銭出資の不履行の責任)、第六百七十一条から第六百七十四条まで(委任の規定の準用、業務執行組合員の辞任及び解任、組合員の組合の業務及び財産状況に関する検査並びに組合員の損益分配の割合)……の規定を準用する。」
- 租税特別措置法 第27条の2第1項(有限責任事業組合の事業に係る組合員の事業所得等の所得計算の特例)/引用した文言:「有限責任事業組合契約に関する法律(平成十七年法律第四十号)第三条第一項に規定する有限責任事業組合契約(以下この条において「組合契約」という。)を締結している組合員である個人が、各年において、当該組合契約に基づいて営まれる事業(以下この条において「組合事業」という。)から生ずる不動産所得、事業所得又は山林所得を有する場合において当該組合事業によるこれらの所得の損失の金額として政令で定める金額があるときは、当該損失の金額のうち当該組合事業に係る当該個人の出資の価額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額を超える部分の金額に相当する金額は、その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。」
- 租税特別措置法 第41条の4の2第1項(特定組合員等の不動産所得に係る損益通算等の特例)/引用した文言:「特定組合員(組合契約を締結している組合員(これに類する者で政令で定めるものを含む。以下この項において同じ。)のうち、組合事業に係る重要な財産の処分若しくは譲受け又は組合事業に係る多額の借財に関する業務の執行の決定に関与し、かつ、当該業務のうち契約を締結するための交渉その他の重要な部分を自ら執行する組合員以外のものをいう。)又は特定受益者(信託の所得税法第十三条第一項に規定する受益者(同条第二項の規定により同条第一項に規定する受益者とみなされる者を含む。)をいう。)に該当する個人が、平成十八年以後の各年において、組合事業又は信託から生ずる不動産所得を有する場合においてその年分の不動産所得の金額の計算上当該組合事業又は信託による不動産所得の損失の金額として政令で定める金額があるときは、当該損失の金額に相当する金額は、同法第二十六条第二項及び第六十九条第一項の規定その他の所得税に関する法令の規定の適用については、生じなかつたものとみなす。」
- 租税特別措置法 第41条の4の2第2項第1号/引用した文言:「組合契約民法第六百六十七条第一項に規定する組合契約及び投資事業有限責任組合契約に関する法律第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約並びに外国におけるこれらに類する契約(政令で定めるものを含む。)をいう。」
- 租税特別措置法 第67条の12第1項(組合事業等による損失がある場合の課税の特例)/引用した文言:「法人が特定組合員(組合契約に係る組合員(これに類する者で政令で定めるものを含むものとし、匿名組合契約等にあつては、匿名組合契約等に基づいて出資をする者及びその者の当該匿名組合契約等に係る地位の承継をする者とする。以下この項及び第四項において同じ。)のうち、組合事業に係る重要な財産の処分若しくは譲受け又は組合事業に係る多額の借財に関する業務の執行の決定に関与し、かつ、当該業務のうち契約を締結するための交渉その他の重要な部分を自ら執行する組合員その他の政令で定める組合員以外のものをいう。第四項において同じ。)又は特定受益者……に該当する場合で、かつ、その組合契約に係る組合事業又は当該信託につきその債務を弁済する責任の限度が実質的に組合財産(匿名組合契約等にあつては、組合事業に係る財産)又は信託財産の価額とされている場合その他の政令で定める場合には、当該法人の当該事業年度の組合等損失額……のうち当該法人の当該組合事業に係る出資の価額又は当該信託の信託財産の帳簿価額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額を超える部分の金額(当該組合事業又は当該信託財産に帰せられる損益が実質的に欠損とならないと見込まれるものとして政令で定める場合に該当する場合には、当該組合等損失額)に相当する金額……は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。」
- 租税特別措置法 第67条の12第3項第1号/引用した文言:「組合契約民法第六百六十七条第一項に規定する組合契約及び投資事業有限責任組合契約に関する法律第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約並びに外国におけるこれらに類する契約(政令で定めるものを含む。)並びに匿名組合契約等をいう。」
- 租税特別措置法 第67条の12第3項第2号/引用した文言:「匿名組合契約等匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。)及び外国におけるこれに類する契約をいう。」
- 租税特別措置法 第67条の13第1項/引用した文言:「有限責任事業組合契約に関する法律第三条第一項に規定する有限責任事業組合契約を締結している組合員である法人の当該事業年度の組合事業(当該有限責任事業組合契約に基づいて営まれる事業をいう。以下この条において同じ。)による損失の額として政令で定める金額が当該法人の当該組合事業に係る出資の価額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額を超える場合には、その超える部分の金額に相当する金額(第三項において「組合損失超過額」という。)は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。」
- 所得税法 第2条第1項第3号(定義)/引用した文言:「国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人をいう。」
- 所得税法 第2条第1項第5号(定義)/引用した文言:「居住者以外の個人をいう。」
- 法人税法 第2条第3号(定義)/引用した文言:「国内に本店又は主たる事務所を有する法人をいう。」
- 法人税法 第2条第4号(定義)/引用した文言:「内国法人以外の法人をいう。」
- 所得税法 第161条第1項第4号(国内源泉所得)/引用した文言:「民法第六百六十七条第一項(組合契約)に規定する組合契約(これに類するものとして政令で定める契約を含む。以下この号において同じ。)に基づいて恒久的施設を通じて行う事業から生ずる利益で当該組合契約に基づいて配分を受けるもののうち政令で定めるもの」
- 所得税法 第164条第1項(非居住者に対する課税の方法)/引用した文言:「非居住者に対して課する所得税の額は、次の各号に掲げる非居住者の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得について、次節第一款(非居住者に対する所得税の総合課税)の規定を適用して計算したところによる。」
- 所得税法 第212条第1項(源泉徴収義務)/引用した文言:「非居住者に対し国内において第百六十一条第一項第四号から第十六号まで(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得(政令で定めるものを除く。)の支払をする者又は外国法人に対し国内において同項第四号から第十一号まで若しくは第十三号から第十六号までに掲げる国内源泉所得(第百八十条第一項(恒久的施設を有する外国法人の受ける国内源泉所得に係る課税の特例)又は第百八十条の二第一項若しくは第二項(信託財産に係る利子等の課税の特例)の規定に該当するもの及び政令で定めるものを除く。)の支払をする者は、その支払の際、これらの国内源泉所得について所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、これを国に納付しなければならない。」
- 法人税法 第138条第1項第1号(国内源泉所得)/引用した文言:「外国法人が恒久的施設を通じて事業を行う場合において、当該恒久的施設が当該外国法人から独立して事業を行う事業者であるとしたならば、当該恒久的施設が果たす機能、当該恒久的施設において使用する資産、当該恒久的施設と当該外国法人の本店等(当該外国法人の本店、支店、工場その他これらに準ずるものとして政令で定めるものであつて当該恒久的施設以外のものをいう。次項及び次条第二項において同じ。)との間の内部取引その他の状況を勘案して、当該恒久的施設に帰せられるべき所得(当該恒久的施設の譲渡により生ずる所得を含む。)」
- 法人税法 第141条(見出しなし)/引用した文言:「外国法人に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の課税標準は、次の各号に掲げる外国法人の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得に係る所得の金額とする。」
- 所得税法 第164条第2項(非居住者に対する課税の方法)/引用した文言:「次の各号に掲げる非居住者が当該各号に定める国内源泉所得を有する場合には、当該非居住者に対して課する所得税の額は、前項の規定によるもののほか、当該各号に定める国内源泉所得について第三節(非居住者に対する所得税の分離課税)の規定を適用して計算したところによる。」
- 所得税法 第212条第5項(源泉徴収義務)/引用した文言:「第百六十一条第一項第四号に規定する配分を受ける同号に掲げる国内源泉所得については、同号に規定する組合契約を締結している組合員(これに類する者で政令で定めるものを含む。)である非居住者又は外国法人が当該組合契約に定める計算期間その他これに類する期間(…)において生じた当該国内源泉所得につき金銭その他の資産(以下この項において「金銭等」という。)の交付を受ける場合には、当該配分をする者を当該国内源泉所得の支払をする者とみなし、当該金銭等の交付をした日(当該計算期間の末日の翌日から二月を経過する日までに当該国内源泉所得に係る金銭等の交付がされない場合には、同日)においてその支払があつたものとみなして、この法律の規定を適用する。」
- 所得税法 第161条第1項第16号(国内源泉所得)/引用した文言:「国内において事業を行う者に対する出資につき、匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。)に基づいて受ける利益の分配」
- 法人税法 第138条第1項第2号(国内源泉所得)/引用した文言:「国内にある資産の運用又は保有により生ずる所得(所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号まで(国内源泉所得)に該当するものを除く。)」
- 法人税法施行令 第177条第1項(国内にある資産の運用又は保有により生ずる所得)/引用した文言:「次に掲げる資産の運用又は保有により生ずる所得(所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号まで(国内源泉所得)に該当するものを除く。)は、法第百三十八条第一項第二号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得に含まれるものとする。」
- 租税特別措置法 第41条の21第4項第1号(外国組合員に対する課税の特例)/引用した文言:「投資事業有限責任組合契約に関する法律第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約及び外国組合契約をいう。」
- 租税特別措置法 第41条の21第5項(外国組合員に対する課税の特例)/引用した文言:「…投資組合契約に係る投資組合の無限責任組合員で所得税法第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得の同号に規定する配分の取扱いをする者…」
- 租税特別措置法 第41条の21第9項(外国組合員に対する課税の特例)/引用した文言:「…投資組合契約に基づいて受ける所得税法第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得の同法第二百十二条第五項の規定により支払があつたものとみなされる日…」
- 租税特別措置法 第67条の16第1項(外国組合員に対する課税の特例)/引用した文言:「投資組合契約(第四十一条の二十一第四項第一号に規定する投資組合契約をいう。以下この条において同じ。)を締結している組合員である外国法人で、当該投資組合契約に基づいて恒久的施設を通じて事業を行うもののうち第四十一条の二十一第一項各号に掲げる要件を満たすものが有する法人税法第百三十八条第一項第一号に掲げる国内源泉所得(同項第二号から第六号までに掲げる国内源泉所得に該当するもの並びに所得税法第百六十一条第一項第八号から第十一号まで及び第十三号から第十六号までに掲げる国内源泉所得に該当するものを除く。)で当該恒久的施設に帰せられるもの(次項において「対象国内源泉所得」という。)については、法人税を課さない。」
- 民法 第670条第1項(業務の決定及び執行の方法)/引用した文言:「組合の業務は、組合員の過半数をもって決定し、各組合員がこれを執行する。」
- 民法 第670条第3項(業務の決定及び執行の方法)/引用した文言:「前項の委任を受けた者(以下「業務執行者」という。)は、組合の業務を決定し、これを執行する。…」
- 民法 第670条第5項(業務の決定及び執行の方法)/引用した文言:「組合の常務は、前各項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。…」
- 商法 第537条第1項/引用した文言:「匿名組合員は、自己の氏若しくは氏名を営業者の商号中に用いること又は自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときは、その使用以後に生じた債務については、営業者と連帯してこれを弁済する責任を負う。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第12条第1項/引用した文言:「組合の業務執行を決定するには、総組合員の同意によらなければならない。ただし、次に掲げる事項以外の事項の決定については、組合契約書において総組合員の同意を要しない旨の定めをすることを妨げない。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第12条第1項第1号/引用した文言:「重要な財産の処分及び譲受け」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第12条第1項第2号/引用した文言:「多額の借財」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第13条第1項/引用した文言:「組合員は、前条の規定による決定に基づき、組合の業務を執行する権利を有し、義務を負う。」
- 有限責任事業組合契約に関する法律 第56条第1項/引用した文言:「組合については、民法第六百六十七条の二から第六百六十九条まで、第六百七十一条、第六百七十三条、第六百七十四条第二項、第六百七十五条第一項、第六百七十六条、第六百七十七条、第六百八十条の二、第六百八十一条、第六百八十三条、第六百八十四条及び第六百八十八条の規定を準用する。」
根拠となる通達・裁判例
- 所得税基本通達 36・37共-19(任意組合等の組合員の組合事業に係る利益等の帰属)注1/引用した文言:「任意組合等とは、民法第667条第1項《組合契約》に規定する組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項《投資事業有限責任組合契約》に規定する投資事業有限責任組合契約及び有限責任事業組合契約に関する法律第3条第1項《有限責任事業組合契約》に規定する有限責任事業組合契約により成立する組合並びに外国におけるこれらに類するものをいう。」
- 所得税基本通達 36・37共-19(任意組合等の組合員の組合事業に係る利益等の帰属)/引用した文言:「任意組合等の組合員の当該任意組合等において営まれる事業(以下36・37共-20までにおいて「組合事業」という。)に係る利益の額又は損失の額は、当該任意組合等の利益の額又は損失の額のうち分配割合に応じて利益の分配を受けるべき金額又は損失を負担すべき金額とする。」
- 所得税基本通達 36・37共-19の2(任意組合等の組合員の組合事業に係る利益等の帰属の時期)/引用した文言:「任意組合等の組合員の組合事業に係る利益の額又は損失の額は、その年分の各種所得の金額の計算上総収入金額又は必要経費に算入する。」
- 所得税基本通達 36・37共-21(匿名組合契約による組合員の所得)/引用した文言:「匿名組合契約に基づく営業者から受ける利益の分配は雑所得とする。」
- 法人税基本通達 14-1-1(任意組合等の組合事業から生ずる利益等の帰属)注/引用した文言:「任意組合等とは、民法第667条第1項に規定する組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項に規定する投資事業有限責任組合契約及び有限責任事業組合契約に関する法律第3条第1項に規定する有限責任事業組合契約により成立する組合並びに外国におけるこれらに類するものをいう。」
- 法人税基本通達 14-1-1(任意組合等の組合事業から生ずる利益等の帰属)/引用した文言:「任意組合等において営まれる事業(以下14-1-2までにおいて「組合事業」という。)から生ずる利益金額又は損失金額については、各組合員に直接帰属することに留意する。」
- 法人税基本通達 14-1-3(匿名組合契約に係る損益)/引用した文言:「法人が匿名組合員である場合におけるその匿名組合営業について生じた利益の額又は損失の額については、現実に利益の分配を受け、又は損失の負担をしていない場合であっても、匿名組合契約によりその分配を受け又は負担をすべき部分の金額をその計算期間の末日の属する事業年度の益金の額又は損金の額に算入し、法人が営業者である場合における当該法人の当該事業年度の所得金額の計算に当たっては、匿名組合契約により匿名組合員に分配すべき利益の額又は負担させるべき損失の額を損金の額又は益金の額に算入する。」
- 最高裁判所第二小法廷 平成27年7月17日判決/事件番号 平成25(行ヒ)166/裁判要旨の引用:「外国法に基づいて設立された組織体が所得税法2条1項7号及び法人税法2条4号に定める外国法人に該当するか否かは,まず,①当該組織体に係る設立根拠法令の規定の文言や法制の仕組みから,当該組織体が当該外国の法令において日本法上の法人に相当する法的地位を付与されていること又は付与されていないことが疑義のない程度に明白であるか否かを検討して判断し,これができない場合には,②当該組織体が権利義務の帰属主体であると認められるか否かについて,当該組織体の設立根拠法令の規定の内容や趣旨等から,当該組織体が自ら法律行為の当事者となることができ,かつ,その法律効果が当該組織体に帰属すると認められるか否かという点を検討して判断すべきである。」
- 最高裁判所第二小法廷 平成27年7月17日判決/事件番号 平成25(行ヒ)166/裁判要旨の引用:「米国デラウェア州改正統一リミテッド・パートナーシップ法に基づいて設立されたリミテッド・パートナーシップが所得税法2条1項7号及び法人税法2条4号に定める外国法人に該当し,上記リミテッド・パートナーシップが行う不動産賃貸事業に係る所得が上記リミテッド・パートナーシップに帰属するものと認められるという判示の事情の下においては,当該賃貸事業に係る投資事業に出資した者は,同人の総所得金額を計算するに当たり,当該賃貸事業に係る所得の金額の計算上生じた損失の金額を同人の所得の金額から控除することはできない。」
本稿は2026年9月6日時点の法令に基づく一般的な解説です。実行の前に必ず個別にご相談ください。
記載には注意を払っていますが、誤りにお気づきの際はお問い合わせよりご一報いただけると幸いです。

