恒久的施設とは

わが国の法人税法は、以下のように構成されています。
第1編 総則
第2編 内国法人の納税義務
第3編 外国法人の納税義務
第4編 雑則
第5編 罰則

また、同様にわが国の所得税法は、以下のように構成されています。
第1編 総則
第2編 居住者の納税義務
第3編 非居住者及び法人の納税義務
第4編 源泉徴収

第5編 雑則
第6編 罰則

つまり、法人税や所得税といった所得課税は納税義務を課す主体を大きく国内と国外に分けて規定していることが分かります。

今回は非居住者や外国法人に課される納税義務を判定する上で重要な要素となる恒久的施設のお話です。

非居住者や外国法人に対する課税では、国内源泉所得のみが課税対象とされますが、全く同様な経済取引に起因する全く同じ国内源泉所得であっても、その支払いを受ける非居住者や外国法人が日本国内に恒久的施設、いわゆる「PE」(Permanent Establishment)を有しているかどうかによって、課税関係が異なってきます。

恒久的施設(PE)は3種類に分類されます。

1号PE) 支店、出張所、事業所、事務所、工場、倉庫業者の倉庫、鉱山・採石場等天然資源を採取する場所。ただし、資産を購入したり、保管したりする用途のみに使われる場所は含みません。

(2号PE) 建設、据付け、組立て等の作業のための役務の提供で、1年を超えて行うもの。

(3号PE) 自己のために契約を結ぶ権限のある者で、常にその権限を行使する者や在庫商品を保有しその出入庫管理を代理で行う者、あるいは注文を受けるための代理人等。

しかしながら実経済は多種多様であり、何をもってPEとするかという判断には常に見解の相違が生じえます。

例えば、国税庁タックスアンサーのウェブサイトには、下記のように判断基準が掲載されています。
「日本国内にPEを有するかどうかを判定するにあたっては、形式的に行うのではなく機能的な側面を重視して判定することになります。例えば、ホテルの一室を借受け、売買契約を締結した場合は、PEに該当しますが、単なる製品の貯蔵庫はPEに該当しないことになります。」

しかし、映画のワンシーンのようですが、契約の締結を飛行機のファーストクラスの席上で行う非居住者や外国法人がいたらどうなるのでしょうか。
また、インターネット上での契約締結なども源泉地の判定について議論が分かれています。

恒久的施設の判断は非常に高度な専門知識を必要とします。

国際取引をされている企業は、事前に専門家へご相談されることをお勧めします。


参考リンク
http://www.taxanser.nta.go.jp/2881.htm

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