Topics.6 タックスプランニングとは
2004.5
タックスプランニングの必要性
タックスプランニングにより発生する余剰資金を更なる事業拡大への投資に充てることが可能となります。
タックスプランニングの方法論
大きく分類して、(1)世界各国の税率差の利用、(2)関係会社との損益通算、(3)事業年度間での課税の繰延等が考えられます。
タックスプランニングに必要な税務知識
- タックス・ヘイブン税制
- 移転価格税制
- 外国税額控除
- 過小資本税制
- 海外諸国の税制・税法および関係諸法令
- 租税条約
- 恒久的施設(PE)と源泉地の判定
- 連結納税制度と損益通算の税務
- 減価償却、匿名組合等の知識
タックスプランニングに適した企業
- (1)世界各国の税率差の利用
- 貿易業等国際的取引(クロスボーダー取引)を行っている企業
- (2)関係会社との損益通算
- 子会社等関係会社を有する企業
- (3)事業年度間での課税の繰延
- 全企業
タックスプランニングによる税務コストの最小化により発生した余剰資金、つまりキャッシュ・フローの増加は、その企業の将来の可能性を拡大するものですから、その企業価値をそのまま増加させるといえます。
タックスプランニングは、税金をコストとして捉える傾向にある欧米企業においてはその経営上当然行われているものですが、わが国においては外資系企業や一部の大規模企業においてのみ行われているように感じます。
欧米型企業と日本型企業のコーポレートガバナンス(企業統治)は正反対の歴史を歩んできたと一般に言われています。また、欧米型企業の経営者は株主によって厳しく監視されているため、経営者は税引後利益(配当可能利益)の最大化に最大の関心を抱くのに対し、日本型企業の経営者は株主によってそれほど強く監視されておらず、経営者は逆に数字ではなく脱税等の不祥事を恐れ、税務コストに対して保守的になる傾向があるという研究結果もあります。
つまり、歴史的に、日本型企業はその経営上、タックスプランニングによる税務コストの最小化をあまり重要視してこなかったといえます。しかしながら、バブル経済の崩壊以降、日本企業の多くがそのコーポレートガバナンスを欧米型にシフトする傾向があり、いまやタックスプランニングによる税務コストの最小化は、経営者にとって避けて通ることができない命題になりつつあるといえます。
日本の税務の現場において、このタックスプランニングをアドバイスしているのは(アドバイスが可能なのは)、大規模企業をそのクライアントとする大手外資系税理士法人等に限られており、残念ながら、ベンチャー企業や中規模企業を支援する中小規模の税理士事務所においては、税法の中でも特殊な知識を必要とすることやリスクが高いこともあり、なかなかタックスプランニングサービスを提供できていないというのが実情ではないでしょうか。
タックスプランニングというのは、決して租税捕脱行為(脱税)ではありません。
例えば、ある経済的行為を行うことを計画している法人に対し、その資本形態、取引形態が幾通りも考えられる場合、事前に税務コストをケースごとに見積計算し、最も税引後利益が最大化する、つまり、キャッシュ・フローが最大化する資本形態、取引形態をアドバイスするのが、タックスプランニングです。これは、見方によっては租税回避行為と見ることもできますし、節税と見ることもできます。しかしながら、税引後利益の最大化は経済活動において当然合理的な指標、合理的な目的と考えられますから、我々のスタンスとしては、上記のようなプランニングは租税回避行為ではなく節税であると考えています。
結論としては、タックスプランニングの計画段階、実施段階ともに非常に繊細な問題を含み、専門家でなければ対処しきれない高度な専門知識と考察力を必要とするということです。
我々の事務所では、今まで残念ながらタックスプランニングというものに巡り合えなかったベンチャー企業、中規模企業にタックスプランニングを提供します。
少しでも興味をお持ちで、御社にとってタックスプランニングが必要であれば、お気軽に弊事務所までお問い合わせください。