| 先週の事務所通信で「日本の財政について」思うがままに書いてみたので、今週は「日本の税制について」思うがままに書いてみようと思います。
企業が企業や消費者にモノやサービスを売り、一方で企業や従業員からモノやサービス(労働も含む)を買い、売上額が仕入その他の費用を上回れば「黒字」、下回れば「赤字」というのは当たり前のことです。
日本国家も企業と同じで、国民から税金を集め、一方で国民にモノやサービスを支給し、税収が支出額を上回れば「黒字」、下回れば「赤字」ということになります。
ご存知のとおり、わが国の財政は「赤字」です。赤字を補う資金調達は国債の発行により実現されています。
従って、日本国家の収入は大きく分けて「税金」と「国債」のふたつということになります。
日本の財政危機については、また別の機会に触れることとして、今回はわが国の財政収入の一翼を担う「税金」について考えてみたいと思います。
まず、税目(税金の種類)ですが、考えてみると非常にたくさんの税目があります。すべての税目に精通している税理士を私は見たことがありません。
【国税】
所得税
法人税
相続税
贈与税
消費税
酒税
たばこ税・たばこ特別税
揮発油税・地方道路税
石油ガス税
石油税
自動車重量税
航空機燃料税
印紙税
登録免許税
電源開発促進税
日本銀行券発行税
とん税・特別とん税
関税
【地方税】
個人都道府県民税・法人都道府県民税
個人事業税・法人事業税
地方消費税
不動産取得税
県たばこ税
ゴルフ場利用税
特別地方消費税
自動車税
鉱区税
狩猟者登録税
県固定資産税
自動車取得税
軽油引取税
入猟税
入湯税
上記の分類は、それぞれの税金をどこに収めるかという基準で分類していますが、例えば、
・法人税は【直接税】だけれども消費税は【間接税】といったように、だれが納める税金かという基準
・消費税は【申告納税】だけれども登録免許税は【賦課課税】といったように、どのように納税するかという基準
・個人事業税・法人事業税は【普通税】だけれども自動車取得税は【目的税】といったように、税収がどのように使われるかという基準
でも分類できます。
当然それぞれに法律、施行令、施行規則、通達があって、すべてはその法律により運営されています。
実務上、普通の税理士は、所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、印紙税、登録免許税、個人都道府県民税・法人都道府県民税、個人事業税・法人事業税、地方消費税、不動産取得税、県固定資産税くらいしか扱わないのではないでしょうか。
例えば、関税に関しては通関士さんや乙仲業者さんの方が詳しいでしょうし、自動車関係の税目は自動車屋さんの方が詳しいでしょう。そのたの地方税は都道府県税事務所や役所の職員さんの方が詳しいようにも思います。
私の知り合いの税理士の方が「日本の税法は複雑すぎるから、消費税一本にしてしまえばいい」おっしゃっていました。最初はなんて奇怪なことを言うのだろうと思っていたのですが、最近ではなるほどと思います。
消費税だけの世界を想像してみると、単純に計算して消費税(地方消費税含む)率は現行5%ですが、これを50%にすれば、現状の税収を維持できます。
つまり、例えば個人の方は毎日のランチが1,050円だったものが1,500円になる代わりに、毎月の源泉徴収がなくなる。さらに法人税がなくなった分だけ給与が上昇する。
資産家の方は、さらに相続を気にする必要がない。( ただし、今後資産を買う方は、今まで1億500万円だった建物が1億5,000万円に値上がりするので大変です。)
企業に至っては、結局消費税は最後に国に納付する間接税だから直接のインパクトはないのに、法人税がなくなる。さらには日常業務の印紙の貼り付けすらなくなる。
ただし、我々にとっては一大事ですが、税務署の職員と税理士は職を失います。
税務署と税理士以外の納税者の方々にはいいことばかりのように感じるのですが、納税者の皆様はどのようにお考えでしょうか。
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